【提言】文系大学生の学位習得必要期間を4年から5年に

私は、2002年に大学を卒業、新卒で現在勤めている会社に入社しました。就職活動を行った2001年は不景気であり、第一志望の会社には入社できませんでした。エントリーはインターネットで行い、「インターンシップ」が実施され始めた頃でした。

2012年現在、入社11年目を迎えるのですが、当時から思っていたことや、最近のニュースを見て感じたことを参考に、今回の提言をまとめました。

 

(1)2000年以降の大学生は忙しい

業績の悪化や給与の見直しに伴い、(学生の)両親の所得は減少し、仕送りを受ける大学生の生活費も減少しています。大学生の就職内定率も下降傾向です。 

その一方で、企業は可能な限り優秀な学生を採用したいと考えます。グローバル展開によって、外国語が話せる学生を評価、採用する傾向が強いようです。

「即戦力を求める」という企業の考え方は(個人的には)利己的だと思うのですが、比較的自由な時間を多くとれる学生の時期に、就業を体験することは非常に有意義であると思います。例えば、「インターンシップ」です。学生にとっても、就業観を育むきっかけになります。

生活費確保の為にアルバイトをしなければならない、就職活動の為に外国語の勉強をしなければならない、就職活動時期に入ればインターンシップもしなければならない。 

2000年以降の大学生は非常に多くのタスクをこなさければなりません。

 

(2)文系大学生の学位習得必要期間を4年から5年に 

私は、上記のような環境を鑑み「文系大学生の学位習得必要期間を4年から5年に」変更することを提言します。主に、以下の3点を狙いとします。

 1.年間学費の値下げ、親や学生の年間当たり経済負担軽減。

 2.授業時間以外の自由時間の増加、アルバイト実施を実現。

 3.学習時間や留学機会の増加。

「入学時に教養のない」学生に対しても、5年間の時間を設定すれば、1~3年生の間に基礎的教養の習得から専門学習の進路の決断まで時間をかけて行うことが可能になります。

そして、この時期に学生が積極的にアルバイトに取り組むことで、学費や生活費の一部を捻出できれば、親の負担も減らすことが可能です。

また、学生は1~3年の間に海外留学など実施、語学力の向上、就業観を育成し、その後訪れる4~5年生における就職活動時期にも役立つと思います。