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【提言】大学受験科目数を5教科に

少子高齢化により大学全入時代が到来したと言われます。その一方で、就職活動の失敗により自ら命を絶つ大学生も大変な数です。これは、学生本人にとっても、その両親にとっても、非常に不幸な状況です。

この状況を打破する方法論について考察し、以下に記載します。

 

(1)大学入学は義務ではない

大学入学から卒業までの期間は非常にお金がかかります。家計に与える負担も大きいです。面倒見の良い大学、そしてその結果として就職に強い大学という謳い文句をよく見かけます。それはそれで素晴らしいことです。ですが、就職できない学生が沢山いるという事実は変わりません。

もともと、大学は「機会費用」が発生する「経験財」です。大学で「この分野を勉強したい」という志望動機もなく入学するくらいなら、高校卒業後の若さを武器に「社会人」として働き、早期に就業体験を積む方が価値があるのではないかと思います。

 ・家計負担の軽減

「高卒での就職活動はより厳しい」という条件を無視することになりますが、就業者受入可能なコース設定により、学生本人による学費の捻出も可能になり、家計負担の軽減が実現することは明白です。

 ・入学動機の獲得

就業経験を積んだ上で「この分野の勉強をしたい」という動機をもって大学へ入学した方が、本人のやる気も高いと思うからです。

 

(2)大学受験科目数を5教科に

現在のビジネス社会では、「俯瞰する力」が特に重要であると思います。

現在の30~40代の方たちの場合、彼らが高校生の際、文系クラスや理科系クラスに所属し、大学受験の準備をしたと思います。

「文系クラス」や「理科系クラス」の概念を一度破壊し、全ての高校生が上記で言うところの「理科系クラス」のカリキュラムで大学受験の準備をするべきだ、というのが今回の提言の骨子です。例えば「文学部」を受験する際にも、「理科」科目の試験を実施します。

<狙い>

 ・理系学部志望増加

 ・受験生の質の向上

<影響>

 ・休校&廃校の増加

もちろん、現在、大学に勤務されている方は困ることになります。しかし、少子高齢化が進展する中で、現在存在する大学全てが永続するとは思えません。受験生を集められない大学は経営状態が悪くなるのは明白です。

理科系科目を必須にする項目については、文系学生、文系出身社会人とは言え、理科系科目知識の必要性はあり、少なくともあって困る知識では決してないということは言いきれると思います。この条件が満たされれば、今よりも多くの観点からの視点を持つことが可能になるという意味で、ビジネス社会でも役立ちます。

 

(3)実現する為の必要事項は何?

「高卒での就職活動はより厳しい」という条件を無視している状況です。これを克服する為に、下記のカリキュラムを提案します。

まずは、高校でインターンシップを導入します。

高校生の方も、部活動や受験勉強など多忙だと思います。

そこで、比較的時間の取れる夏休みの2週間を設定し、「化学」、「物理」、「生物」から「IT」まで分類したうえで、企業インターンシップを実施する案です。

高校生は、自分が関心を持つ分野・企業を選択、訪問し、就業現場を体験、勉強していることがどのように社会で役立つのかを知る機会とします。

次に、ここから企業の負担が大きくなるのですが、高校卒業後、インターンシップ実施者で、就職を希望する高校生を対象に選抜を行い、一定の人員を確保します。その上で、大卒社員よりも低賃金で雇用します。その代わり、大学進学の際、学費を一部負担するという作戦です。もちろん、大学進学の際にも試験を行い、「なぜ大学に行きたいのか」や「どういったことを研究したいのか」といった項目を明確にすることが必要です。

企業と本人が学費を負担すれば、親の負担は減りますし、企業からすれば高校卒業したばかりの若者という「ダイヤの原石」を獲得することになります。

 

上記(3)の実現が叶えば、その結果として、

 ・高校卒業後の大学入学者が減少

 ・高校卒業後の就職者が増加

 ・高校卒業後の就職者による社会人入学の増加

となります。大学全入時代という中で、受験生獲得の為の大学間競争は熾烈です。

価値観の変化や経済情勢の更なる悪化により、大学進学が当然ではなくなった場合、いかに社会人入学を獲得するか、ということを考える方が、重要な気がします。